BLOG ARCHIVE

飯舘村成人式の約束

飯舘村の成人式に歌を届けに行って参りました。

ご縁は5年前飯舘中学校の生徒達による「やったね実行委員会」からの以来で命の尊さをテーマに特別授業をさせて頂いたことから始まりました。
いえ、あの時にはまさかここまでご縁が繋がるとは思っておりませんでした。
あれから2年半後におこった2011年3月11日の東日本大震災による原発事故で飯舘村はかなりの放射線量の被害にあい、全村民が避難を余儀なくされました。私は5月の終わりにほぼ9割の飯舘村の村民が避難された役場におられた菅野村長への慰問に伺いました。
その時、思いがけないサプライズがあったのです。
飯舘中学校で当時のやったね実行委員のメンバーが
「沢田さん 会いたかった」という大きな垂れ幕を持って待っていてくれたのでした。
誰もいなくなった中学校の音楽室に行き、飯舘村のモットーである「までいライフ」という言葉を中心にしたメッセージボードにみんなで寄せ書きをしました。

「までいに育った20歳のあなたへ美しくなぁれ!!」
そして成人式は絶対に飯舘村でやりますと村長も宣言されました。
ついに約束のときがやって参りまして、飯舘村の成人式に出席することになったのですが、残念ながら飯舘村での式典は叶いませんでした。
その変わりあの時のやったね実行委員のメンバーのみなさんや村長とともに飯舘中学校へ訪問することになりました。
そして今度はいつか飯舘中学校へ戻ってくる生徒達へメッセージを残すことになりまました。
今度は
「おかえり・・君の夢。 ただいま ふるさと」
と書かせて頂きました。
これは「光のしずく」からの言葉です。

3年ぶりに再会した振り袖姿の実行委員長の枝里さんはじめ男女ともに凜々しくなったメンバー達。
私にとってはあっという間の5年ですが、中3から二十歳までの5年というのはものすごく変化する時期なんだと彼女達の成長ぶりで実感しました。

3年前に自分に宿題を出したのが、約束の日までに彼女達への歌をつくろうと思いました。
「あなたに出逢えた街だから」
この歌は昨年の1月に光のしずく音楽祭ではじめて披露して、昨年のラジオ福島ミュージックソンでも歌いました。
そして念願の飯舘村成人式でこの歌を新成人の皆さんに届けることができて、ようやく約束が果たせた気持ちになりました。

今回の飯舘村の式典は「までい」という言葉にふさわしくとても丁寧に行われ菅野村長のまでいスピリッツは確実に新成人に受け継がれました。
その式典の実行委員を再び担った元やったね実行委員のメンバーの田村くんは「この成人式で僕はいつか飯舘村へ恩返しすべく仕事につきたいと思いました」と言ってくれました。

思えば私の人生も成人式をきっかけに大きく変わりました。
「天職に転職しよう~!」というキャッチフレーズを自分に掲げたのが成人式でした。
ゆえに今もこうして夢の真っ只中を歩んでいられるのですね・・・しみじみ。

このたびの飯舘村の成人式の約束を果たせたのは福島での活動をずっと支えてくれているまでいな絆のお陰です。私にとって福島との繋がりは人間力そのものです。
「福島のためにありがとう」って、凄いうなぎをご馳走してくださったホテル大亀の渡辺ご夫妻。
3年前の慰問の時からずっと活動を支援して下さっている桜田葉子先生。常連達の夢が集うレストランミカサと三浦さん・・・本当にありがとうございました。