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美しき阿寒湖
北海道釧路空港から車で40分ほどの阿寒湖。その畔のホテルエメラルドにてディナーショーがございました。雨の阿寒湖もまた幻想的で、宿泊の部屋はマジックミラーで湖を目の当たりにして入ることができる個室温泉風呂がとても贅沢な気分にさせてくれました。ミニサウナまであって本番前に最高なリゾート気分を堪能しました。阿寒湖のすぐ近くにアイヌコタン(村)があって、民芸品の熊、ふくろう、魔よけアクセサリーやムックリという民芸楽器をお土産にチェロ奏者の織絵ちゃんとお買い物。アイヌ古式舞踊まで観ることができました。舞台に7名、客席が我ら3名というちょっぴり申し訳ないほど貸切状態で古式舞踊を堪能しました。最後はその3人がステージに上げられてみんなで輪になって踊る、踊り比べという演目を踊りながらなんだフォークダンスを思い出して楽しかったです。踊り子さんの一人が私に気づいてなんだか妙な空気を漂わせながらも、私もこれから本番だ~~って、開き直って踊りました。この踊りに参加した人は幸せになれるのです・・ということを言われてその気になってお陰で夜9時からの本番はパワー全開でした。
アイヌ古式舞踊は歌といい舞といいなんだか宇宙的な感覚があります。幾何学的な模様や同じフレーズを繰り返す旋律や、ムックリの音もすべてが宇宙とつながるための儀式であったようにも感じました。アイヌでは神をカムイと呼びますが、いくつもの自然をつかさどるカムイへの祝詞が一つの歌と舞になっているのも沖縄と似ていてとてもスピリチャルでした。
翌日はホテルのスタッフの方の計らいで観光案内して頂きました。阿寒湖から40分ほど車で行くと美幌峠があり、そこから見渡した屈斜路湖という湖もまた絶景でした。屈斜路湖には砂湯という、畔で足湯を堪能できる場所もあって、ほんの5分ほど浸かっただけで足がものすごく軽くなりました。さ~帰りの時間までまだ間に合うとばかりにいざ霧の摩周湖へ参りましょうと、さらに車で走ること1時間。昨日の雨は嘘のように霧ひとつない神々しい摩周湖が我らを迎えてくださいました。ちなみに布施明さんの霧の摩周湖のジャケットは、当時やはり霧が何日もあらわれてくれずに、ついにあきらめて摩周湖の写真にたばこの煙をふかして合成したという逸話があるそうです。展望台では「すいません~~写真撮ってくださいな~」と叔父さんが近づいてきまして、もしやと思いきや私にカメラを手渡し奥様と並んでニッコリポーズをとるじゃありませんか・・・・。そう私はカメラマンになったのでした。それを見ていた織絵ちゃんは目をぱちくりさせて、あららら何てことを~~~とばかりになんだかほっこりした瞬間でした。摩周湖はさすがに言葉を失うほど神々しい景色でした。またすぐとなりのおじさんは「俺はここに4回ほど来てるが、霧ひとつない摩周湖ははじめてだ~~」とその美しさを見知らぬ我らにうったえておりました。絶景を分かち合うって素敵。峠のお土産屋さんで飲んだ網走ビールは流氷のビールでスピルナという天然色がなんとも流氷のごとくで美味しかったです。
身も心も美味なる旅、阿寒湖ホテルエメラルドでした。またぜひぜひぜひ行きたいです。
感謝をこめて。