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歌セラピーin岩手紀行

岩手紀行、歌の旅は八幡平市から始まりました。新安比温泉 清流閣のロビーを開放して頂いての慰問ライブには八幡平市の田村市長さんはじめ数十名ほどが集まってのアットホームなライブとなりました。
最初の目的は99歳の祖母に歌を届けたいという思いだったのですが、せっかくだからと、地元の応援団のご協力と清流閣の女将の計らいでミニライブが実現しました。
祖母がお世話になっているりんどう苑の施設長さんのご配慮で祖母が連れて来られ、まずは35年ぶりに同行した私の姉と感動の再会となりました。

もちろん孫である私たちを、ちゃんと理解しているわけではありません…。
それでもライブが始まると、一番前で車椅子にちょこんと収まって、まるでタクトをとっているように手を動かしはじめ、一緒に歌うかのように口を動かしながら喜びを表現してくれたのです。
シャボン玉を歌った瞬間、「うまい!うまい!」とはっきりと合いの手を入れてくれるじゃありませんか。
なんだか、嬉しくて、可愛くて、胸がいっぱいになりました。
施設長さんはじめ、みんな驚きと歓びで一緒に感動を分かち合いながら、駆けつけてくれた親戚とともに安代の四天王と私が呼んでいる、応援団の4人とともに打ち上げとなりました。
幼稚園児の親が我が子のお遊戯を見守りながら、感動して涙が出てしまうのと同じように、おばあちゃんのかけ声や表情に話題が集まりまして、

だんだん赤ちゃんに帰るのですよね・・・老いて可愛いのは癒されます。
翌朝、安代四天王のアテンドにより車で2時間ほどかけて海側の譜代へと送ってもらいました。
道中、伯父から差し入れてもらった実家で育った葡萄や、ご近所さんから頂いた南部せんべいを食べながら2時間のドライブを堪能し、ようやく譜代の海フェスタへと到着しました。
「あまちゃん」の撮影が行われた久慈の街のとなり街です。
もちろん「じぇじぇじぇ!」の港町でございます。
憧れのウニ丼~!出て参りましたのはたまごが絡んだウニ玉子丼、味噌汁、めがぶ、お新香ついて
700円。上等なお味でございました。沢田ご満悦でございやした。
海フェスタは朝から盛大に行われておりまして、水上バイク乗りや海鮮バーベキュー広場もあって、さんまのつかみ取り大会や、民謡コンサート、よさこい踊りや盆踊りもあり、最後の沢田知可子コンサート~!って大きな垂れ幕が飾られた野外ステージのライブが終わりますと、なんと8千個ものお餅の餅投げ大会へとなりました。
みんな大きな袋を広げて待ち構える会場へと、譜代町長さんはじめ、各組合長さんと沢田もステージに乗っかりまして、餅を投げる投げる・・・。

あっという間に8千個の餅がなくなりました。
お餅を投げてはしゃがんで、また両手いっぱい餅を掴み投げるを繰り返しながら、私の腰痛は限界へと達したころにやっと終わったのでした。
ふ~やばかった~。「餅まきは岩手のお祭りではつきものなんです。」とお餅投げの儀式をとても大切にされているその心意気に、岩手産の私も血が騒ぎましたよ。
八幡平から同行してくれた安代四天王とお別れをして、私たちは盛岡へと移動しての宿泊となり、翌日は大船渡へと車で2時間の旅へ出発したのです。
小雨の降る中、少し足を延ばして隣町の陸前高田の奇跡の一本松を拝みに参りますと、本当になんにも無くなってしまった沿岸にぽつんと細長くそびえていました。なじみの常連として長年お世話になったお好み焼き屋さんの女将の出身地であり、よく陸前高田から送られてきた新鮮な野菜や海の物を作ってご馳走してくれたのがついこないだのようです。今はその店もなくなり、女将とも久しくお会いできておりませんが、その妹さんにお会いすることができました。
夜は大船渡の仮設住宅の屋台村での野外ライブを開催しました。
「やっと来てくれましたね~」と心から迎えてもらえた慰問コンサートです。みんながボランティアで手伝ってくれた手作りコンサートです。
八幡平でもそうでしたが、岩手のみなさんのおもてなしは底抜けに明るくて震災を忘れてしまいそうになるくらい元気に迎えてくれました。
「俺たち、結構元気にがんばってるだろう~」って、地元リーダーの榊田さんはじめ、お店を津波で流されてしまった屋台村のみなさんの笑顔は、大変な体験をしてきたからこそ滲みでる美しさです。
大船渡と言えば、新沼謙治さんの出身地でありまして、今とてもブレイクされている時の人ですよね・・・って、申しましたら・・・
「じゃ、今から謙治に電話すっから・・・」とすぐに携帯を持った大久保さんのご両親はなんと新沼謙治さんのお仲人だったのでした。

「じぇじぇじぇじぇじぇ!」
なんと大船渡の屋台村のスナックにて、私ははじめて新沼謙治さんと電話でお話をしてしまいました。
奥さまをご病気で亡くされて、津波の後に大船渡に帰り、波打ち際を歩きながら今のあの名曲が降ってきたんだそうです。
タイトルは「ふるさとは今も変わらず」・・・・
「住田町の中学生がさ、昨日この歌合唱してくれてさ・・・」って、本当に嬉しそうにお話してくれました。なんと奇策でお優しい・・・。
もっともっと、大船渡のみなさんからいろいろなお話を伺いたかった。
宴もたけなわで、後ろ髪を引かれつつ再び車移動にて一関へと向かいまして、ホテルに着いたのは午前様でした。とても充実した岩手の歌の旅でした。そして今回の旅に全て同行して取材をしてくれたのがBS日テレの「キズナのチカラ」のディレクターさんでして、
私ら夫婦の歌の旅に3泊4日でたっぷりとお付き合い頂きました。
これは11月8日に放送されるそうです。
ぜひともご覧になって頂けますれば幸いでございます。