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八幡平市合併10周年記念コンサート

文化の日は岩手県八幡平市合併10周年記念コンサートを行わせて頂きました。
八幡平市総合文化体育館は2016年冬期国体の開催式が行われる予定になっており、設備の整ったとても綺麗な体育館でした。
名誉市民第一号で詩人の江間章子さんの作品である「夏の思い出」「花の街」を歌おうと練習して行ったのですが、地元応援団のてつさんが、「ちかこに歌ってほしかったのは、しぐれる山だったんだよ・・・」と前夜の食事会にて急遽その想いに応えようと、小野澤が必死に譜面に起こして翌日本番では地元コーラス隊とぶっつけ本番のコラボレーションとなりました。
これが想いのほか大成功・・・・。
たくさんの地元市民の皆さまに応援して頂きながら、とても温かいライブとなりました。

江間章子賞という地元子供達の優秀な詩を選出しての受賞式もあり、小学一年生の女の子が読み上げた作品に思わずホロッときました。
「おかあさんの背中」というタイトルで、おかあさんの背中は弟でいつもうまっている・・からはじまり、おんぶされた背中は弟が手足をバタバタしてチョウチョにも見える・・・そして弟が泣きわめくと「泣かないでよ・・・アタシだって我慢しているんだから・・・」
いつも弟に占領されている母の背中で泣く弟への投げ掛けのことばが、姉として日頃おかあさんに甘えたくても甘えられない切ない小学一年生の思いが伝わってきてホロリときました。
偶然にもその受賞式の後、若いおとうさんに缶ジュースを買ってもらっている彼女に自販機の前で遭遇し、思わず「とても素晴らしい作品でとっても感動しましたよ~」とお伝えしたら、
その瞬間は照れくさそうにモジモジしていたのですが、その後でものすごく喜んでくれていたと
聞きました。こんな何気ない瞬間が人生を変えて行くのかもしれないな・・・なんて、わくわくしてしまいました。将来の江間章子さん目指してどうぞその素晴らしい感性を磨いて行ってくださいますように・・・。

私にとっては生まれ故郷の八幡平市。
昨年のはじめに白寿を超えて大往生した祖母は歌うことが大好きなおばあちゃんでした。
お祭りではやぐらに乗って民謡を歌い上げ、私のライブでも大きな声援を張り上げて、ステージに上げると、緊張するでもなくさらりと歌を歌える人でした。
祖母にとって最後のライブとなっホテルでのロビーコンサートでは、最前列で私が歌うたびに「うまいっ!うまいっ!」と合いの手を何度も入れてくれて、もう孫が歌っているということさえ、たぶん解っていなかったと思うのですが、それは楽しそうに聞いてくれてました。
祖母のDNAを継いで歌手の人生を歩ませて頂き、故郷に錦を飾ることができました。
そしてこのご縁を繋いで下さった地元応援団のてつさん、月子さん、さっちゃん、あっこさん・・・そして勉叔父さん本当にありがとうございました。
どうかまた「ちかこを八幡平に呼ぶ会」をよろしくお願い申し上げます。