会いたい紀行

イタリア紀行:旅のクライマックス

いよいよ旅のクライマックスであるミラノで、レオナルド・ダビンチ作の「最後の晩餐」を見学に行きました。
今回の旅で行った美術館やこの最後の晩餐など有名な場所は全て予約が必要だったのですが、これもふうこさんのイタリア仲間のお陰で全てクリアになっていたのでした。こんな時痛感します・・・旅こそ他力本願の賜に有り・・・。
本当に心から感謝申し上げます・・・ありがとうございました。

この旅でここ一番でピタッとくっついて歩いたのは、浅草のかよちゃんでした。
かよちゃんは有名なスタイリストのマネージャーやファッション関連の仕事や、美術の先生、そして現在画家という、多彩な経歴を持ち、私にとって最高なイタリア芸術の先生でした。
イタリア語検定3級の腕前も活かしながら、何でも答えてくれて、かなり尊敬に値するスーパーウーマンなんですが・・・・江戸っ子が過ぎて、興奮してくると「俺っ?」とか「何言っちゃってんだよ~、やってらんねえよ~」とか時々チンプンカンプンなことを言うB型のふうこ姉さんに言っちゃいます。
ビビりながら取り繕う私らをそっちのけに、ふうこ姉さんは聞いちゃいませんが。
さすが、長いお付き合いで培われた人間模様もこの旅が楽しかった一つです。

話は逸れましたが、とにかく「最後の晩餐」はかよちゃんのお陰で何倍も深く堪能したように思います。
「はい、宿題~!帰ったらとりあえず、ダビンチコード読みな!映画はローマがロケ地になってるからとりあえず本から入るといいよ。」はーい!ってこんな感じです。

ナヴィリオ
ミラノでは毎月最後の日曜日にナヴィリオの骨董市というがあり、私達の旅はその骨董市も大切な目的の一つでした。
グランデ運河沿い両側500メートルぎっしりとアンティークな時計、アクセサリー、古本、レコード、絵画、食器、服や鞄や靴、雑貨、家具にいたるまで並んでおりました。
イタリアの日常生活を覗いているみたいです。
「じゃ、とりあえず2時間後にまたここに集合!はいっ解散~!」と平均年齢57歳の乙女の買い物がはじまりました。
「い~い!まとも言い値で買ったら駄目よ!叩いて叩いて値切りなさい・・・それこそが骨董市の醍醐味なんだから~!」と捨て台詞を残して姉様達が消えて行きました。

骨董市
イタリア語も英語も駄目な私ら夫婦ではありましたが、ちょいと値切りの駆け引きを楽しみました。
お料理ができたときの合図のベルとか、10ユーロのジャケットとか・・・アンティークなイヤリングなど・・。

2時間後、みんな何やかんやお買い物して、身も心も買い物袋もふくよかです。
ふうこ姉さんは5ユーロのコットンのシミーズを値切り倒そうとしたけれど、「こんな安くして出しているのに、まだ値切ろうってのか?もう買ってくれなくて結構だよ~!!」って言われちゃったわよ~~まったく!と怒ってました。
5ユーロのシミーズですぜ・・・勘弁してやってくださいよ・・・。

ランチを食べて、落ち着いたら「やっぱりあのシミーズ、もうちょっと買ってくるわ~」って、すかさずかよちゃんと共に人混みの中へと消えて行きました。
よっ!かしまし娘~! その後ろ姿はあっぱれでした。
私たちとマネージャーになると、社員旅行な気分でしたが、衣裳になりそうなものを探したりして、それなりにミラノファッションを堪能できました。

すっかりお馴染みになったアペリティーボもブルガリのホテルになると、ガラッと超高級な景色となります。車もお客様の雰囲気も何から何までがハイソサイエティ。
あちゃらこちゃらと芸能人風やモデル風、はたまたスポーツ選手風やIT関係風やデザイナー風、アジアの富豪など、我こそがとオーラを放ちまくりでギラギラしています。
建築デザイナーふうこ女史の瞳が一段ときらりとしておりました。さすが職業病・・・。
私ら平凡な観光客にはちょっこし敷居高し・・で、ソファーは高級なんですが、居心地はよくありません。
ま、これも社会科見学ですわね。

カンパリソーダ1杯でアペリティーボを切り上げて、いよいよ本当にこの旅の最後の晩餐は日本人に味覚にぴったり合うイタリアンでした。
なるほど、それもそのはずです。厨房に日本の方がいらっしゃいました。
ビバ!日本人!