ESSAY

2−5 GIFT〜Premium Edition〜

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1999年のニュースで自殺者が年間3万人を越えたという。精神カウンセリングのマニュアルでは精神的に追い詰める言葉として「がんばれ」を使わない方がいいと伝えていた。時の女優は一番きらいな言葉と言い放っていた。「がんばれ」を使わない時代が21世紀のはじまりのように・・・。「心の世紀」として言葉の伝え方コミュニケーションツールも様変わり。デリケートな感覚を研ぎ澄ますように、人々は「思いやり」を教育や社会に取り入れ始めた。今やコンプライアンスが発揮されてハラスメントを縦に益々人と人の距離感が難しくなってきたように思います。もしかしたら「がんばれ」は昭和のわすれものになってしまったのだろうか・・・。それでも私は四半世紀もこの歌をセラピーとして歌ってきました。「がんばれ」を言霊として大切に歌で守ってきました。この歌で命が救われたという思いを聞く度に、私自身が救われてきました。自暴自棄の自分に一番伝えたかったのだと思います。「人間力大賞の厚生労働大臣奨励賞」を2003年度に受賞してからも、この歌の伝え方は進化してきました。今回「うたぐすり」とタイトルをつけたのも、この歌こそが基盤となっていると思います。歌だからこそ許される「がんばれ」をどうか受け止めて頂ければ幸いです。