ESSAY

ありがとう

文果組Presents沢田知可子の歌セラピー Vol.10

「ありがとう」

文果組PRESENTSとして5月からはじめたYouTubeチャンネル「沢田知可子の歌セラピー」も10回目を迎えまして、いち段落ということになりました。

コロナ禍で「STAY HOME」を合言葉にお家で過ごす時間の中、少しでもストレスの解消になってもらえたらと「歌セラピー」と銘打ちましたが、一番ストレス発散になっていたのは私自身です(笑)

お陰さまで一週間という時の感覚を守って過ごせましたし、ユーチューバー気分でグリーンバック撮影にも挑戦し、小野澤の編集力も毎回進歩してくれて・・・(褒めるって大切)試行錯誤の10回となりました。何と言ってもナナ先生のリブレットダンスの振付も刺激的でした。

一般社団法人・文果組の理事として名を連ね、地域活性と生涯学習、生涯感動の文化の果実をたわわに実らせて行こうというイズムを私なりにご紹介できたらと思いました。このご縁からまた新たなるコラボレーションも期待しております。

とは言え一日も早くLIVEがしたいです・・・その日のために新たなる楽曲も取り揃えております。牛歩ではありますが、メオトマニファクチュアの底力を発揮できますよう日々創造中でございます。このような機会を与えてくれて本当にありがとうございます。

さて、「ありがとう」の歌が生まれたのは原宿少年少女合唱団の指導者である

瀬戸典子先生が古希を迎える時にお祝いとして書かせてもらいました。

先生のパワー溢れる人間力に惹かれ、年齢差を超えて(母と同じ歳)仲良くさせて頂いております。「ありがとう」を贈って、すぐご主人が癌とわかり、「もしパパを見送る時は私がこの歌を歌ってもいいかしら?」とおっしゃって、急遽瀬戸典子先生バージョンをレコーディングしたのです。コーラスは孫達。先生の孫のひとりは東京オリンピック競泳代表の瀬戸大也君です。まさに先生のご縁で「奇跡のダイヤモンド」ができました。歌入れしてまもなくパパさんは天に召されました。

教会でのお葬式で瀬戸先生が歌われた「ありがとう」が流れたのですが、悲しみよりも感動の方が勝る涙というか、皆さんが微笑むような美しい涙のお別れでした。

この歌で大切な方をお見送りされる場面もお見受けするようになりまして、

「ありがとう」が鎮魂歌になったように思います。小野澤が瀬戸先生をイメージして曲を作る瞬間、「ありがとう」しか出てこないと言いながらサビから生まれました。そのフレーズを拾いながら私もあっという間に歌詞を書き上げていました。

産み苦しみは全くなく安産で出てきてくれたのも瀬戸典子先生の愛の賜だと思います。本当にありがとうございます。