ESSAY
ココロとカラダに優しいチカラめし #14
音無美紀子さんの手作り弁当
5月10日は町田まほろ座にてゲストに村井國夫さんをお迎えしての二回公演が行われました。今年最大のピンチを子供の日に患いまして、悪寒から声が出なくなりました…あと5日後にはLIVEがあるというのに歌手にとって致命的な声をうばわれるとは。前日になっても回復の目処がみられず病院でステロイドと抗生物質の注射を打って本番を迎えました。前日の朝に弱気になった私は明日のLIVEを延期にできるか相談するつもりで音無美紀子さんに電話をしてしまったのです。不思議と美紀子さんの温かい声にやる気が湧いて病院にも何とか向かい最善の方法で当日を迎えました。昼の部の本番前に楽屋のテーブルに並んだ美紀子さんの手作りのお重には筍ごはんのおにぎりとローストビーフ、厚焼き卵焼き、ほうれん草胡麻和え、きゅうりと茗荷の酢の物、筍とししとうのだし煮、アスパラガスサラダと全て美紀子さん手作りの品々。ローストビーフがまた柔らかくて格調高い味わいでした。もう元気になるに決まってます。アドレナリンが溢れる美味しさと、愛情を噛み締めながら5日間休ませてきた声帯を奮い立たせました。やれる!私は鍛冶場の馬鹿力でどんな時も乗り越えてきたんだ…奇跡を信じて本番にのぞみました。もちろんいつものようにはいきませんでした。声の中音域をガサッと削られたカスカスの歌声ではありましたが、テンションは爆上がりです。ここまで頑張らせて頂いた愛情お重を作って下さいました音無美紀子さん本当にありがとうございました。