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Sing With Me ♪

レコーディングも完成へとあと一歩のところまで来ました。
贅沢にも素敵な男性アーチストたちとのデュエットアルバムです。
今回のレコーディングはそれぞれにドラマがありました。先週はINSPiのメンバー、ダイヤモンド☆ユカイさん、そして最後は稲垣潤一さんの歌入れ週間でした。
INSPiはボイスパーカッションの渡辺さんから始まって、ベースの吉田さん、奥村さん、杉田さん、大倉さん、北さんという順番で行われ、朝11時から始まり、終わったのは19時を廻っていました。
私はタイカレーとトマトサラダで彼らをもてなしてはみたものの、若き6人衆にそれだけで足りるはずもなく、次から次へと冷蔵庫にあるものを駆使してなんちゃって料理で彼らをねぎらいました。
終電がなくなってもアレンジを担当した吉田君は感無量な達成感を噛みしめながら、一緒に吞みました。
まさに全身全霊で6人が一丸となって魂を吹き込んでくれたアカペラ「会いたい」が誕生しました。

そのMIXに到るまで吉田くんのこだわりに小野澤も徹底的に付き合いながら、最後はみんなが納得する作品になったと思います。INSPiの皆さんに心から感謝です。コンサートで再現したい・・・その思いでいっぱいです。

翌日のユカイさんは歌詞をぎりぎりまで考えて下さいました。本当はリズムセクションのレコーディングの日が締切りだったのですが、ユカイさんはあまりにご自身の歌詞に納得がいかずに1時間以上もワゴン車に閉じこもってスタジオに現れません・・・。
さすがに時間も無くなって、ユカイさん抜きでのレコーディングになり、ミュージシャンの皆さんがお帰りの頃、ようやくユカイさん登場・・・「ごめん、やっぱり歌詞が納得いかないわ・・・申し訳ない!」
そんなユカイさんのこだわりは、きっちり素敵な作品を仕上げるところまで自分を追い込んで下さいました。一週間後天晴れな歌詞をもって、満を持しての歌入れではブルースハープまで吹き込んで頂きまして、ユカイワールド満載な作品になりました。

この作品を作曲した平井夏美氏からのリクエストで、沢田はとりあえず自分を捨ててTina Turnerになったつもりで歌って・・・というご指示でしたが・・・その後平井さん、ユカイさんからもバッチリ~~とのご連絡を頂きまして、さ~聴いてのお楽しみでございますよ・・・。

最後の歌入れは稲垣潤一さんです。
東北復興への応援歌として書いた「あなたと出逢えた街だから」を仙台出身の稲垣潤一さんに歌ってもらえたらな・・・と思ってました。岩手出身の大瀧詠一さんが昨年末に突然天に召されて、かつて小野澤が大瀧さんと一緒にお仕事をさせて頂いたご縁もあって、大瀧詠一さんへのオマージュを作りたいという想いと東北復興ソングを稲垣さんにという想いが合致して、稲垣さんが快く引き受けて下さったのです。

歌入れ当時、稲垣さんとの会話の中で震災のエピソードからはじまり、エンジニアの梅津さんは郡山出身で、小野澤の母方が仙台空港のすぐ近くなんです・・・と、まさに東北勢が集結したスタジオでそれはそれは心熱く、それでも稲垣さんは表情ひとつ変えることなく歌のレコーディングが行われました。

唯一椅子に座って歌入れされた稲垣さんを取材で追いかけていたカメラクルーがしっかり撮影されていたのですが、ある時点から「ここからはマジなんで、ちょっとスタジオから出ててもらえるかな・・・」と穏やかに伝え、そこからさらに集中して何テイクも歌を吹き込んでくれました。
勝手が違う沢田の現場にゲストとして参加してくれる立場ですから稲垣さんも相当気を使って下さったと思います。ご自身で歌のセレクトもして下さいまして、それも今回特別なんだそうです。
マネージャーさんが「稲垣さん、ご自身のときより、熱いよ・・・」と微笑んでおりました。

感激~~~~~~!!!!!
もうこの一言です。
そして稲垣さんの声の存在感・・・はんぱないです。
参りました・・・深く一礼して、感動の余韻を噛みしめておりますと、稲垣さんご自身から
「あのさ、これ、僕が書いた本です。」
と、本にサインを入れて「はい、沢田さんに献本です」と「ハコバン 70’s」 稲垣潤一著書 
70年代の稲垣潤一さんの写真入りのカバーの本を賜りました。
かわいい~~!
照れくさそうな稲垣さん、「いやいや・・・僕は10年もハコバンやってたんだよ・・・」
半年かけてじっくり書いたという「ハコバン70’s」は胸がキュンキュンきました。
音楽にまっすぐで、どうやらものすごく天然らしい稲垣さんのお人柄、人生がここに書かれておりました。

この日の取材インタビューで「この歌にははやり東北への想いを込めて歌われたんでしょうか・・・」という質問に
「僕は歌入れの時は、何も考えない・・・無心です」
そのまっすぐな言葉に同感であり、感動でした。

一期一会のレコーディングも最後は自分の涙がバロメーターとなって、一つ一つの作品が完成へと向かっております。
レコーディングが終わってしまうのがもったいないな・・・と思うほど、今回のレコーディングの一つ一つがものすごく濃くて愛おしい時間でした。
お金もかかりました・・・汗。
でも、「使うなら ここでしょ!」
とばかりに清水の舞台から飛び降りる想いで今回のレコーディングにのぞんでおります。

7月23日発売のこのデュエットアルバム
「Sing With Me♪」
を何卒応援よろしくお願い申し上げます。
今年のお中元にいかがでしょうか・・・・。