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琉球魂 いちゃりばちょうでい

2009年最初のコンサートは沖縄の浦添てだこホールというできたばかりの美しいホールでした。てだことは太陽の子という意味があるそうです。
沖縄には美しい方言が沢山あります。「いちゃりばちょうでい」という一度会えば兄弟も同じという意味を持つ、その言葉をコンサートの前日にお会いした方から言って頂きました。「いちゃりばちょうでいなんだから、あんたを応援に行くよ」と温かい言葉で乾杯して頂いたわけですが、そのお隣の客人はすかさず、「ところであんた、どんな歌うたっているんだい?」となり、なんだか漫才を見ているかのような気分でしたが、本当にその方は沖縄民謡しか聴いたことがないという、筋金入りの琉球魂あふれるシーサーのような人でした。そんなわけで、沖縄コンサートのテーマは
「いちゃりばちょうでい」ごあいさつにこの話を致しましたら、やはりみなさん温かく受け入れてくださいまして、いちゃりばちょうでいなライブになりました。 なんのこっちゃ。

ユタの方から心身健康の気を入れて頂き、益々元気に今年も歌の旅をさせて頂けますよう、しっかりお願いして参りました。そして今回ははじめて沖縄海洋博の水族館へと足をのばしてみました。それはそれは大きなじんべい鮫を目の当たりにして圧倒されました。今回沖縄へ宿題で持って行った、アルバムのプロローグを鼻歌で恩納村のムーンビーチで録音してきました。早朝その録音をしている最中に海面ぎりぎりの低空飛行で、突然どこからともなく一羽の白い蝶々がひらひらとやってきたのです。人の霊が蝶々に宿ると言いますが、2年前に26歳という若さで病死した宮古島の静香さんだとふと感じたのです。しーちゃん、遊びに来てくれたんだね・・・。小野澤も最近めっきり霊感が強くなり、二人してなんだか白い蝶にごあいさつしている姿は不思議な光景でしたが、沖縄ではそれがとても当たり前のように、小さな奇跡が頻繁におきるのです。見えないものを感じるのはとても心地よいものです。しかしながら、国際通りなどを歩いているとまだまだ戦争の傷跡が癒えない地縛霊などもいらして、毎度腰がずしんと重く痛く鈍って参ります。その痛みをユタの方に祓って頂き、ふわっと身体が軽くなる瞬間、心からシャーマニズムな力に感謝をし、またそんな魔法を身につけたいと願うのです。

今を生きる人を、時空を超えた魂を癒す鎮魂歌を歌うことができたら、歌い手にとってどれほど幸せなことか・・・。沖縄に行くと真剣にそう願うことができるのです。男は海人(うみんちゅ)女は神人(かみんちゅ)
男は生きるために漁に出る海人、女はその無事を祈る神人・・・琉球スピリッツはとてもシンプルで、とても深淵です。
いちゃりばちょうでい・・・・神様がつくった人間は本来、世界中の人々がいちゃりばちょうでいなんですよね・・・・。