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愛の讃歌

エディット・ピアフの映画を観に久しぶりに映画館へ参りました。
先日小川もこさんからも超オススメして頂きまして、親友からも「あなたは歌手として絶対観るべき~~~」なんてメールを頂戴し、是非にとも思い行って参りました。
つい同業者としての視点で我が人生と比較しながら観てしまったので、すごく心が乱れました。
冷静を装いながらも沸々とわき起こる感情は、迷子になったときの心細さや、ふいに悲しい記憶がフラッシュバックする瞬間の奇声を上げる自分が重なって、
次第にそんな自分にプロテクトをかけてないといられなくなりました。
それはまるで前世に同じような経験があったかのごとく古傷を再現されているような感覚でもあり、幼少のトラウマに重ね
親を許せないまま過ごした自責の念から逃れようとする心模様に翻弄されるようでもあり、とにかくその壮絶な人生に共感したくないジレンマと、歌の説得力に揺さぶられっぱなしでした。

時代背景もあり、その貧しき路上パフォーマンスから誕生したピアフの歌の表現力は今この時代だからこそ受け入れられるのかもしれません。
心の貧困ほど貧しいものはないのですから・・・・・。