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原宿少年少女合唱団30周年

ファッションの街、原宿の中心地に東京中央教会があります。教会というと敷居が高いイメージや、クリスチャンでなければ縁の薄い場所であると想いがちですが、そこはちょっとしたコミュニティー広場のごとく、とてもひらけた聖域でした。
昨日は原宿少年少女合唱団30周年の式典が行われ、招かれて参りました。30年も指導者として沢山の子供達を送り出した瀬戸典子先生からのリクエストで、以前に中野サンプラザのコンサートで子供達に「空を見上げてごらん」のコーラスをお願いしたのですが、事情があって実現できなかったことがあり、ぜひリベンジしたいということになったのです。

瀬戸先生は「ありがとう」を作るきっかけになった方で、先生の古稀のお祝いに書かせて頂いたのです。私にとって尊敬と憧れにあたいするご夫妻でしたが、昨年残念ながらご主人が他界されてしまいました。
それでも先生は益々「太陽」のごとくパワーアップされて、今回の30周年式典に相当力を注いでおられました。
当然、「ありがとう」は先生が歌ってくださいね・・・という、私からのリクエストには、
「あら、やだ!そんなの怖いわよ~」と、まんざらでもない表情で、しっかりと歌って頂きました。
しかしながら、その5分間は私が歌う以上に涙をそそられてしまいました。
70代でこれほどに溌剌と輝きを放ち、子供達に愛と情熱を注ぎ、この式典の責任者としての任務を遂行させながら、OG、OB、合唱団、父母の方々を自在に操るその人間力にはあっぱれ!
そんな人が、心から感謝を込めて歌う「ありがとう」は
もう魔法でした。
原宿で活躍されてきた先生の30年が、この歌で走馬燈のごとく蘇ってきた人たちが、みんな泣いていました。
教会で行う式典ですので、全ての人達がボランティアで動いていたのですが、みなさんのお顔の幸せそうなこと・・。
原宿合唱団の都会っ子達は、本番でものすごく成長したと想います。どんなに稽古を重ねても、リハーサルを重ねても、公式戦で学ぶことは理屈じゃないのですね。2時間という緊張の中の集中力。
おもわず「やるじゃん!」と抱きしめたくなってしまうほど、素晴らしい合唱でした。
ファッションの街、原宿に文化ありきでした。