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千の風になって

「Gift」が2003年に財団法人日本青年会議所主催 人間力大賞厚生労働大臣奨励賞を受賞するきっかけをくれた川西君は中学時代のバスケット部の後輩でした。受賞式典では私のとなりで緊張気味に「先輩のお役に立てて本望です」とまじめに言ってくれた彼はその3ヶ月後に38歳という若さに過労死しました。自殺防止ソングとして推薦してくれた彼が過労死・・・。そしてさらにその3年前には川西家では弟さんを事故で亡くされており、ご両親にとっては二人の息子を先に見送ることになってしまったのです。ご両親が居酒屋さんを営んでいたときはよくバスケット部のOB会で飲み会をしていたので親しい関係でしたが、息子さんが他界されてその居酒屋も閉めてしまったのでした。
何もできない、言えない不甲斐なさを感じながらちょうどファンの大木さんが贈ってくださった「千の風になって」の本をあらたに川西家に送らせて頂きました。それから4年後のコンサートに偶然にも川西くんのご両親がいらしてくださっていたのでした。それを知らずに本番ではふと私はGiftの前に川西君の話をしていました。本番終了後に川西さんから頂戴した大きなぬいぐるみとお手紙で胸がいっぱいになりました。あのときに頂戴した千の風になっての本のお礼が今になってしまったことや、今は元気に立ち直ってくださっていることなど。
実はコンサートの翌日は親友のお母様の告別式に参りました。命の尊さ、大切な人を送る悲しみを未来のわが身にも重ねながらいろんなことを考えさせられました。私に与えられた鎮魂歌をこれからも大切に歌い続けて行きたいと深く想う日でした。